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東京国立博物館 本館
東京国立博物館 本館
〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9

  

特別展 空也上人と六波羅蜜寺

SPECIAL EXHIBITION THE SAINT KŪYA AND ROKUHARAMITSUJI TEMPLE

In 963, Rokuharamitsu-ji was built by Kuya Shonin,
the 2nd prince of the Emperor Daigo.

― 華やかな色彩が優美な平安彫刻 ―

 「市聖」 「阿弥陀聖」 として知られる空也上人は、平安時代、南無阿弥陀仏と唱えて 極楽往生を願う阿弥陀信仰をいち早く広めた僧侶であり、2022 年は空也上人没後 1050 年に当たります。
 空也上人が十一面観音立像を本尊として京都東山の地に創建した六波羅蜜寺 (創 建時は西光寺と称した) には、現存最古となる上人の像が伝えられています。 念仏を唱 え歩いた姿を目の当たりにするような写実的な像は、仏師運慶の息子である康勝がつ くりました。 同寺は運慶一門にゆかりの深い寺でもあり、運慶作の地蔵菩薩坐像など が残されています。
 このたびの展覧会には、東京では半世紀ぶりの公開となる空也上人立像をはじめ、 六波羅蜜寺の創建時につくられた四天王立像、定朝作と伝えられる地蔵菩薩立像な ど、平安から鎌倉時代の彫刻の名品が一堂に集います。 心の安寧を祈り、生涯をささげた空也上人の姿と、六波羅蜜寺の歴史と美術を通し て、疫病や困苦に立ち向かい懸命に生きた当時の人々の信仰の厚みにも、思いを馳せ る機会になりましたら幸いです。


会期:2022 3/1(火) ~ 5/8(日) 展覧会は終了しました。
開館時間:午前9時30分~午後5時
※(入館は閉館の 30分前まで)

休館日:月曜日、3/22日(火)
※ただし、3月21日(月・祝)、3月28日(月)、5月2 日(月)は開館。

会場: 東京国立博物館 本館特別 5 室(上野公園)



'2022 2_28 報道内覧会 特別展「空也上人と六波羅蜜寺」の会場内の風景です。
画像をクリックすると 「空也上人の画像」 が大きな画像でご覧いただけます。

  
「空也上人と六波羅蜜寺」東京国立博物館 本館

・No.1 重要文化財 《空也上人立像》 康勝作 一軀 木造 彩色 玉目 像高 117.0cm 鎌倉時代 13世紀 京都・六波羅蜜寺

・ 《空也上人立像》 は、鎌倉時代の大仏師運慶の息子である康勝の作です。

特別展 「空也上人と六波羅蜜寺」
報道内覧会 '2022 2_28
会場: 東京国立博物館 本館


平安・鎌倉彫刻の宝庫 六波羅蜜寺の名品が一堂に
  

~空也上人没後 1050 年にあたり、半世紀ぶりに空也上人立像を東京で公開~


  

「みどころ」 ―特別展「空也上人と六波羅蜜寺」 カタログ、 PRESS RELEASE、チラシ などからの抜粋文章です―

・1 重要文化財 空也上人立像 東京で半世紀ぶりに公開
 平安京に疫病が流行した際、念仏をひろめた空也上人。 日本史の教科書でおなじみの重要文化財 空也上人立像は、運慶の四男である康勝が上人の姿を写実的に表した像で、仏師の代表作とされます。
この像が制作されたのは鎌倉時代で、上人がこの世を去ってから 200 年以上が経過していましたが、つねに市井の人々と共にあった上人への畏敬の念と、口から 6 体の阿弥陀仏が現れたという伝承を表したものです。
六波羅蜜寺では正面からの拝観ですが、本展覧会では鎌倉肖像彫刻の傑作を存分に鑑賞することができます。

・2 平安・鎌倉彫刻の宝庫 六波羅蜜寺の名品が一堂に
 京都・東山に位置する六波羅蜜寺の周囲は、古くは、鳥辺野という葬送の地であり、また信仰の場でもありました。
六波羅蜜寺は幾度か兵火にあいましたが、創建時から伝わる重要文化財 四天王立像をはじめ、平安から鎌倉期の名品が伝来しています。
一堂の下につどう数々の作品を通じて、大きく歴史が動いた平安から鎌倉の仏像の移り変わりもご堪能いただけます。

「展覧会の構成」
・第一章 空也上人と六波羅蜜寺の創建 Chapter 1 The Saint Kūya and the Founding of Rokuharamitsuji Temple
・第二章 六波羅とゆかりの人びと Chapter 2 The Rich History of Rokuhara
・参考 Related Works on Display


'2022 2_28 報道内覧会 「空也上人と六波羅蜜寺」 の各章の概要と会場内展示風景です。
―特別展「空也上人と六波羅蜜寺」 カタログ、 PRESS RELEASE、チラシ などからの抜粋文章です―
画像をクリックすると 「第一章 空也上人と六波羅蜜寺の創建」 の作品が拡大画像がご覧いただけます。

 No.5 《四天王立像(広目天、増長天)》
・No.5

第一章 空也上人と六波羅蜜寺の創建


 六波羅蜜寺の創建は、今からおよそ 1000 年前の平安時代半ばにさかのぼります。 天暦 5 年(951)、京都に流行り病が蔓延したため。 空也上人は、疫病がおさまり世の中が穏やかになるように祈り十一面観音菩薩立像を造像し、西光寺を創建しました。 これが現在の六波羅蜜寺にあたります。
 本章では、市井の人びとから絶大な信仰を得た空也上人の足跡をたどりながら、六波羅蜜寺創建時の像をご覧いただき人々に親しまれてきた六波羅蜜寺の歴史をたどります。

No.7《梵字文軒丸瓦》、No.8《三鈷杵文軒平瓦》
No.7/ No.8

・No.5 重要文化財 《四天王立像内(広目天立像、増長天立像)》 二 軀 [広目天] 像高 169.7cm 10 世紀/ [増長天] 像高 179.4cm 13 世紀 京都・六波羅蜜寺
・No.7 《梵字文軒丸瓦》 一個 京都市東山区 六波羅蜜寺出土 瓦製 瓦当径 14.0cm 平安時代 10 世紀 京都・六波羅蜜寺/ ・No.8 《三鈷杵文軒平瓦》 一個 京都市東山区 六波羅蜜寺出土 瓦製 瓦当径 23.9cm 平安時代 10 世紀 京都・六波羅蜜寺    

・No.5 《四天王立像内(広目天立像、増長天立像)》 空也上人は、西光寺の本尊十一面観音菩薩立像(六波羅蜜寺の秘仏本尊として現存)を造立した際、同時に梵天・帝釈天、及び四天王像を造像したと伝えられる。 現在、宝物館に安置される四天王像がこれに相当する。/ ・No.7 《梵字文軒丸瓦》 /・No.8 《三鈷杵文軒平瓦》 古代の寺院においては、修理に際して瓦は破損したもののみを交換し、基本的に再利用される。 出土する瓦のうち、最多数となる軒丸瓦と軒平瓦の組み合わせが、屋根に葺かれた最も古いものと推定される。 六波羅蜜寺の場合、軒丸瓦は梵字文あるいは輪宝文、軒平瓦は三鈷杵文を主文様とするものがこれにあたる。


'2022 2_28 報道内覧会 「空也上人と六波羅蜜寺」 の各章の概要と会場内展示風景です。
―特別展「空也上人と六波羅蜜寺」 カタログ、 PRESS RELEASE、チラシ などからの抜粋文章です―
画像をクリックすると 「第二章 六波羅とゆかりの人びと」 の作品が拡大画像がご覧いただけます。

No.9「地蔵菩薩立像」
No.9

第二章 六波羅とゆかりの人びと


 六波羅蜜寺は、京都の葬送の地の一つ鳥野辺の入り口にあたり、「あの世」 の境界に位置する寺として、人々の篤い信仰を集めてきました。
 本章では、兵火をまぬかれながら伝えられてきたゆかりの品々を通して、六波羅のもつ独特の立地が生み出した信仰の蓄積をご紹介します。

No.16《伝湛慶坐像》、No.17《伝平清盛坐像》
No.16/ No.17

・No.9 重要文化財 《地蔵菩薩立像》 一 軀 木造 彩色 截金 像高 151.8cm 平安時代 11 世紀 京都・六波羅蜜寺
・No.16 重要文化財 《伝湛慶坐像》 一軀 木造 彩色 玉眼 像高 79.5cm 鎌倉時代 13 世紀 京都・六波羅蜜寺/ ・No.17 重要文化財 《伝平清盛坐像》 一軀 木造 彩色 玉眼 像高 82.7cm 鎌倉時代 13 世紀 京都・六波羅蜜寺

・No.9 地蔵菩薩立像仏教説話集の 『今昔物語』 に収録される、地獄に落ちた中級貴族の源国挙が地蔵菩薩の助けにより蘇生したことから、平安時代を代表する大仏師定朝に地蔵菩薩像をつくらせ六波羅蜜寺に安置した像に該当する。 /No.16 《伝湛慶坐像運慶の長男・湛慶 (1173-1256) 鎌倉時代の慶派 (名に慶の一字をつけるものが多いい) 仏師。 東大寺再興など祖父康慶、父運慶の造仏事業に働いた。 /・No.17 《伝平清盛坐像》 六波羅の地には 12 世紀後半に平氏の邸宅が建ち並んでいた。 六波羅から三十三間堂の南の八条まで平家の邸宅が並んでいたというが、寿永 2 年(1183) には一門は邸宅に火を放って都落ちする。 平氏滅亡からそれほど時を隔てない時期の像。



'2022 2_28 報道内覧会 「空也上人と六波羅蜜寺」 の会場内展示風景で、作品と表示ポスターの抜粋です。
―特別展「空也上人と六波羅蜜寺」 カタログ、 PRESS RELEASE、チラシ などからの抜粋文章です―
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六波羅蜜寺

・No.11 重要文化財 《閻魔王坐像》 一 軀 木造 彩色 玉眼 像高 89.2cm 鎌倉時代 13 世紀 京都・六波羅蜜寺

「六波羅蜜寺」 京都市東山区五条通大和大路上ル東 075-561-6980 http://rokuhara.or.jp

 令和 4 年(2022) 5 月 22 日(日)に、六波羅蜜寺の新文化財収蔵庫 「令和館」 が開館します。 「空也上人立像」 「伝平清盛坐像」 (いずれも重要文化財) ほか、六波羅蜜寺に伝わる平安・鎌倉時代の彫刻を新しい空間で拝観いただけます。
どうぞお越しください。

 六波羅蜜寺は 963 年、後醍醐天皇の第 2 皇子である空也上人によって開創されました。 西国三十三所十七番札所。 本尊は秘仏の国宝十一面観音立像で、12 年に一度、辰の年に開扉される。
 正月三が日の皇服茶の授与や 8 月のお盆に行なわれる 「萬燈会」 など伝統行事が受け継がれる。 開山空也上人にちなんで、12 月 13 日~31 日の毎日夕暮れ時に行なわれる 「空也踊躍念仏」 は、重要無形民俗文化財に指定されている。

「六波羅歴史散歩」 六波羅蜜寺の立地は、平安時代、京の葬の地・鳥辺野の入り口だった。 地蔵尊を祀った西福寺の角に「六道 (天・人・修羅・畜生・餓鬼・地獄) の辻」の石標が立つ。 「この世」 と 「あの世」 の境界の意味があり、この辺りは死と隣り合わせの土地であるため、冥界への入り口と考えられた。 この界隈は平家ゆかりの地でもある。 平安末期、平清盛の祖父正盛が邸宅を構えたのが始まりだ。 平家一門の邸宅は 「六波羅第」 と呼ばれ、往時その数 5千を数えたという。 一門が壇ノ浦の戦いで都落ちした際に火を放ち、今は六波羅蜜寺を取り囲む清盛ゆかりの 「三盛町」 や 「池殿町」、平家の惣門に由来する 「門脇町」 という町名にその名残を残すのみだ。


お問合せTel:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
展覧会公式サイト:https://kuya-rokuhara.exhibit.jp/
展覧会公式Twitter:@kuya_rokuhara
東京国立博物館ウェブサイト:https://www.tnm.jp/
主催:
東京国立博物館、六波羅蜜寺、朝日新聞社、テレビ朝日、BS朝日
協賛:DNP大日本印刷、小学館


参考資料:報道内覧会、特別展「空也上人と六波羅蜜寺」カタログ、 PRESS RELEASE、チラシ 他。
※画像の無断転載禁止


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